堀口 | 角野さんには、かねてから多大なご支援を頂戴し、 感謝しております。ありがとうございます。 |
角野 | 自分もぼちぼちそういうことを考えないといけない、今の私にできることは進んでやっていこう、そんな年齢になったのでしょうね(笑)。 |
堀口 | 學習院サポーターズ倶楽部には、制度が発足した當初に、早速ご入會いただきました。 |
角野 | 會員番號2 2番です(笑)。年1回か2回の自動引落しで、最長5年間に10萬円以上という具體的でわかりやすいプランでしたから、入りやすかったと思います。 |
堀口 | ご寄付には皆さまのさまざまな想いが込められています。サポーターズ倶楽部でも、その想いを大切に、學習院との継続的な「心のつながり」の架け橋となるよう私たちも努めたいと思っています。 |
角野 | 學習院にたくさんのご恩をいただきました。高等科、大學と芝居に熱中し、自分たちの劇場(アトリエ)も 作ることができた。それが許されたし、何か強圧的に阻止されたこともない。學習院には入りたくて入ったわけではありません。なりゆきでした( 笑)。ですが、今振り返ると、學習院でほんとに良かったと思っています。とにかく學生時代が一番楽しかったですからね。何人かで創り上げる共同作業、これがやっぱり一番楽しい。充実感、達成感があるし、創り上げたものを見て、お客さまが喜んでくださる。これはかけがえのない喜びです。演劇の、その最もベースになる部分を學習院という素晴らしい環境の中で伸び伸びと経験できたことにとても感謝しています。 |
堀口 | そのお気持ちを母校への寄付という形に表していただき、うれしく思います。ありがたいことです。 |
角野 | 井上ひさしさんのお芝居に「黙阿彌オペラ」という作品があって、「ご恩送り」という臺詞が出てくるんで すね。それは、ご恩を受けた方々に「ご恩返し」をするのではなく、そのご恩を次の若い世代に送っていくという意味です。私はこの言葉を大事にしていて、學習院への寄付も、學校に対してではなく、次の世代へ受け継いでいくこと、渡していくことが「ご恩送り」であると、私はそう解釈しています。 |
堀口 | 學習院の後輩たちにとっては、何よりもうれしい先輩からの贈りものですね。學習院の卒業生は全國に10萬人以上を數えます。でも、サポーターズ倶楽部の會員はまだ700人程度です。せめて1%に當たる1000人を突破できるよう、私たちも今、懸命に働きかけています。 |
角野 | 會員集めの何かイベントをやったらどうでしょうかね。コンサートとか、トークショーとか。芝居だとちょっと重いかな(笑)。僕らなんかもそうでしたが、學習院にはバンドをやっていた連中がたくさんいるはずです。スケジュールさえ合えば、何かお手伝いしたいですね。 |
堀口 | そういう催し物もぜひ検討してみたいですね。 |
角野 | 今の自分があるのは學習院の持っている力によるものと思います、絶対に。お金があるから「寄付してや るよ」ではないんです。「ありがとうございます」の自然で自発的な気持ちや意識がそうさせています。 |
堀口 | そうした皆さまの母校に対する愛情、次の世代への想いをこれからも大切に育てたいと思います。 |
角野 卓造 (かどの たくぞう)
1964(昭和39)年、學習院高等科入學、1971(昭和46)年、學習院大學経済學部経済學科卒業。
高等科在學中から大學まで演劇部に所屬。卒業後、文學座附屬演劇研究所に入所。數多くのドラマ?映畫?舞臺
に出演し、俳優?聲優として幅広く活躍。なかでも『渡る世間は鬼ばかり』などの橋田壽賀子作品に欠かせない存在となっている。
堀口 助 (ほりぐち たすく)
1950(昭和25)年、學習院初等科入學、1962(昭和37)年、學習院高等科卒業。
早稲田大學を経て、日本銀行に入行。
2011(平成23)年10月より2014(平成26)年9月迄、學習院常務理事として、募金活動を擔當。